
精神障害者保健福祉手帳とは
精神障害者福祉手帳は、精神障害のため、長期にわたり日常生活や社会生活への制約がある人を対象とした手帳です。精神的症状が悪いと一人で外出出来ない、働く事もできないので家計が苦しくなる。病院に行くのにも交通費がかかってしまって大変という人が多いのではないでしょうか?しかしこの手帳があれば様々なサービスが受けられますので、助けになってくれます。
精神障害者保健福祉手帳で受けられる主要サービス4選
等級や住んでいる自治体によって受けられるサービスが違いますが主に以下になります。
1 税金が安くなる
自動車税(種別割)の減免
毎年頭を悩ませる自動車税・・・。しかしこれが減免(無料)になります。
排気量2リットルの車の場合 39500円→0円!!
軽自動車も適用されますが、一人に対して1台のみです。
自治体にもよりますが、条件は結構厳しいので注意してください。
基本的には精神障害福祉手帳1級クラスかつその他の条件付きです。
障害者控除
納税者自身、一緒に住んでいる配偶者または扶養している親族が障害者に当てはまる場合には、一定の金額の所得控除を受けることができます。
なお、障害者控除は、16歳未満の扶養親族がいる場合においても適用されます。
受けられる控除額は次のとおりです。
障害者・・・・・・・27万円
特別障害者・・・・・40万円
同居特別障害者・・・75万円
会社員の方なら年末調整の時に必ず記入するようにしましょう。
2 施設利用料や映画鑑賞料金が安くなる
東京ディズニーランドでは、1デーのパークチケット大人1人分10900円→8700円になります。
案外これを知っている人は少ない気がします。中人、小人も割引があり、同伴者1名も適用されます。
多くの映画館では一般料金2000円が1000円になります。さらに付き添いの人が一人まで同じく1000円になります。
精神的な病気を持っている人にとっては病院以外で外出する機会が少ないと思いますが、中には人目を気にして行きにくい、また、付き添いの人に付き合ってもらって悪いと思っている人にとって少しは気軽に行けるのではないでしょうか?
3 交通機関やタクシー、携帯料金が安くなる
タクシー運賃が1割引されます。また自治体によってはタクシー券が交付されます。
私の住む街では年間18000円分のタクシー券がもらえます。タクシーを頻繁に利用する方にとってはかなり大きいです。しかし、自家用車の減免を受けている場合はタクシー券をもらえないので注意してください。また、お釣りも出ないのでお会計の際は気をつけてください。
我が家の場合、妻の手帳(1級)で自家用車を減免。子供の手帳(2級)でタクシー券を助成していただいています。
一人に対して一つだけの助成なので、この場合は併用可能です。
携帯電話料金の割引
携帯会社大手3社には、障害者用の割引があり、そこそこ安くなります。
docomoを例に挙げると、ハーティ割引というものがあり
5G eximoの無制限プランの場合、月額料金7315円が5808円になります。
4 障害福祉サービスを受けられる
市役所の障害福祉課で保健師さんと相談すると、移動支援を受けたり、ヘルパー事業所を紹介してもらえます。ヘルパーさんには、自宅に来て家事をしてもらうこともできます。有料で面談や手続きが必要ですが、親身な対応なので大変ありがたいサービスです。普段家に閉じこもっている娘も、ヘルパーさんと仲良くなり、よく笑うようになったので嬉しいです。
番外編 NHK料金はかなり条件が厳しいので割引できないかも・・・
主に身体障害者の方向けの助成になっているので、精神障害者保険福祉手帳1級でもなかなか割引が受けられません。
精神障害者保健福祉手帳を取得できる対象の方は
統合失調症(妻)
そううつ病
非定型精神病
てんかん(私)
中毒精神病
器質精神病
自閉症(娘)
などです。
また、精神障害者手帳は障害状況によって1~3級まで等級が分かれます。
等級の判定基準
- 1級:日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの。
- 2級:日常生活が著しい制限を受けるか、又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの。
- 3級:日常生活若しくは社会生活が制限を受けるか、又は日常生活若しくは社会生活に制限を加えることを必要とする程度のもの。
難しい言葉が並んでいますが、最終的にはかかりつけのお医者さんが診断書を作成し、市町村の障害福祉課に提出し、各自治体の精神保健福祉センターで審査が行われるようです。
等級判断はお医者さんの診断によるものが大きいので、診断書を依頼する際は「なんとかよろしくお願いします」と伝えた方がいいかもしれません。信頼関係ができていれば成功率は高い気がします。または社労士さんに相談するのも一つの手です。もちろん許可が必要ですが、社労士さんと一緒に病室に入ってお医者さんにお願いするのもありです。等級によって受けられるサービスが変わってくるので、今後の生活に響いてきますので、そこは攻めの姿勢でいきましょう。また、申請できるサービスは毎年少しづつ変わっているので、今まで申請できなかった事が出来るようになることもありますので、年度が変わったらお住まいの市役所で発行されている障害福祉ガイドブック等をよく確認してみてください。
まとめ
精神障害者保健福祉手帳を持っていると次のようなサービスや割引があります。
- 税金が安くなる
- 施設利用料や映画鑑賞料金が安くなる
- 交通機関やタクシー、携帯料金が安くなる
- 障害福祉サービスを受けられる
番外編
- NHKの割引は厳しい
- サービスを受けるためには手帳の等級が大きな条件になるので、診断書を申請する際に常々お医者さんとの信頼関係を築き、攻めの姿勢でお願いしましょう!
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